相場分析は着実な成果を上げるカギではない

一般的に言って、分析をするのは調べているものの特性や特徴を理解するためか、特定の状況を生む根本原因が何かを知るためだ。
分析をしたら、そこから結論が導き出され、目的達成のための戦略を立てる役に立つ
最終的に行動方針を決めたら、その結果はもちろん引き出した結論と一致しているはずだと思う。
正しい手順にしたがって、必要なことはすべて検討したと思っているときには特にそうだ。
要するに、いったん分析を終えたら何かが分かったと思うので、下した結論は何であれ正しいと思う。
それが分析をするということだ。

相場について検討する

トレーダーが市場で何らかの分析をする場合も、ほぼ同じような過程をたどる。
ただし、とても大切で重大な違いがひとつあり、それを知らないでいると、着実な成果を生むことはほとんど不可能になる。
相場について検討するときには、通常の分析手法のどれでも利用できる。
例えば、チャートの分析、数学に基づくテクニカル指標の計算、需給や評価モデルを用いたファンダメンタルズ分析、ニュースに基づくトレード戦略の立案などだ。
そして、分かったことから結論を引き出して、買いか売りのトレードをすべきかどうかの判断を下す
ところが、分析の最終段階に達して、予想と一致する結果が得られるだろうと考えたまさにそのときに、トレードにおける分析はほかでなら当然に予想されることから大きく外れる。
例えば、トレードの分析もほかの分析と同じように進むと期待している場合、「分析をして、トレードがうまくいきそうだと確信できる証拠が集まったら、自分は正しいと当然思うだろう」と考えるのはまったく論理的だ。
言い換えると、勝てそうに思えないトレードなどしない
これは平均的な人や知識不足の人がトレードを仕掛けるときの典型的な考え方だ。
彼らはトレードがうまくいくと確信できないかぎり、仕掛けない。

着実に成果を上げる力があるプロは、絶対にこういう考え方をしない。

初めてこんなことを聞いた人は奇妙だと思うかもしれないが、プロは自分が正しいという確信を持ってトレードをすることはないし、トレードをすることを正当化するために、自分を納得させようと頭をひねることもない。
まったく逆に、プロは分析をしたら、自分は正しいと思うのではなく、正しい可能性が高いと思うだけだ
彼らは分析によって、失敗よりも成功の確率のほうが高いと考える。
次に何が起きそうか分かっている、という考えも思い込みも信念も持つことはない。
なぜなら彼らはある時点で、たいていは痛い目に遭って学んでいるからだ。
状況がどれほど良く見えようと、分析にどれだけの時間と労力を費やそうと、マーケットではいつ何が起きてもおかしくない以上、相場の動きで何ひとつ確実なことはない、ということを。
「何が起きてもおかしくない」と確信したら、次に何が起きるか「分かっている」と思ったり、分析をしたから、どのトレードでも結果は「保証付きだ」と思ったりする思考様式に従うのは最も危険で、深刻な害を及ぼしかねない間違いだ、と彼らは悟ったのだ。

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