簡単に勝てて、勝てば利益が得られるのなら、トレードは楽なお金儲けのなかで最も難しい、とどうして言えるのか。
つまり、どの部分が難しいのだろうか。
本当に勝つのが簡単なら、一体、トレードのどこが難しいのだろう。
まず、この質問に答えるには、勝つこととトレードを区別しなければならない

勝つために必要なことは?

勝つために、身体能力も相場に関する特別な知識もほとんど、あるいはまったく必要ないことはすでに確認した。
トレードで勝つために必要なことは、どの瞬間でも、単に買うか売るかを決めて、マウスをクリックするだけだ。
だが、トレードの定義を、長期にわたって頼りになる収入を着実に得る過程とするならば、あなたが狙っていること――勝つこと、もっと具体的に言うと、着実にお金を稼ぐことができる機会を特定できること――は、トレーダーとして生活費を稼ぐために必要な過程における一要素にすぎない。
勝てる力と生活費を稼げる力との差私がここで言いたいことは、勝つために必要なスキルと、組織的で体系的なトレード手法をうまく実行して、着実に収入を得るために習得すべきスキルとでは極めて大きな違いがあるということだ。
なぜなら、勝つことは単純だが、私が「着実な過程」と呼んでいるものの複雑さが習得を困難にしているからだ。
しかし、この難しさだけで、トレードは楽なお金儲けのなかで最も難しいとは言えない。
残念ながら、ほかにも着実に収入を上げることを格段に難しくしかねない要素がある。

「勝つのは簡単」と思ってからが本番

私の言いたいことのポイントを理解するために、ちょっと立ち止まって自問してほしい。
勝ってお金を儲けることがとても簡単な一方で、着実に成果を上げることがとても複雑で難しくなり得るということを、なぜ私がわざわざ指摘するのか、と。
勝つために必要なスキルと生活費を稼ぐために必要なスキルが、私が示唆するほど大きく違うのであれば、これはある程度、だれにとっても明らかではないだろうか。
だが、この違いは明らかでも、分かりきったことでもない。
そして、その理由は、トレードの仕組みについての思い込みや、勝つのは簡単だと知ったあとに成功法についてしがちな思い込みと関係がある。
勝つのは簡単だと知ると、私たちは「知らぬ間に」トレードを楽なお金儲けのなかで最も難しいものにし、欲求不満に陥って最後には失敗に至る道を突き進み始める。
すぐに分かるように、私たちは進むべき道について一定の思い込みをしやすく、そのせいで、頼りになる収入を得るために身につけるべきスキルを不要か無関係とみなすか、そもそもその存在に気づきすらしなくなる。
私が述べようとしている思い込みはまったく論理的かつ合理的で、自分の経験と矛盾しないため、スキルを除外する道を自ら選んだことにすら気づかない。
さらに戸惑うことに、これらの思い込みはトレードの本当で正確な特徴を表す前提、つまり、勝つのは実は簡単だという前提から生じているのだ。
私たちは正しい前提に基づいて思い込みをする状況に身を置いている。
しかし、思い込みそのものはまったく筋が通っていて合理的だが、正確ではない。
なぜなら、着実に成果を積み重ねていくうえでの重要な要素を除外しているからだ。
そのため、トレードを始めたばかりのときに教えられていなければ、非常につらく、いら立つ経験をするだけでなく、自分の手法には何かが欠けていると気づくまでにすら通常は数年かかることになる

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